一味違うハンドメイドサイクルキャップ

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2019/11/15 00:53

去る11月12日 秋晴れの下、箱根八里モニターツアーに参加してきました。

ピカピカの秋晴れ、芦ノ湖とひょっこり頭だけの富士山

E-Bikeで箱根を走ってみたい!

こちらは「国土交通省 東海道『箱根八里』における自転車利用環境創出実験」のもと行われたモニターツアーで、いつもお世話になっているCycle Daysさんが企画・情報収集・ガイドなどで全面協力するとのことで、ソフト面はとても安心でした。


小田原から七曲りで有名な箱根旧街道を登り、芦ノ湖、箱根神社を巡ってから仙石原のススキを愛で、強羅経由で戻ってくるという、登りに自信のない私には少々ハードなコース。


脚力の揃わない初対面の方々と走ってご迷惑になるのもなぁ…と躊躇したのですが、そこに輝く「E-Bikeのレンタルあり」の文字!
E-Bikeで箱根をガッツリ走るチャンスなんてそうそうないもの、これを逃す手はない!!
ということでホクホクと申し込んだのでした。

まずは神社で安全祈願

ツアーの参加者は10名、ガイドライダーが2名。6人ずつ2グループに分かれます。
簡単な自己紹介を含めたブリーフィングを済ませ、さあ出発!の前に徒歩で近くの松原神社で安全祈願です。

今回の主催でサポートカーも担当の、小田原まちセッションズ 代表・まち歩きコーディネーターの平井さんから神社の由来など説明していただきます。
この松原神社は小田原総鎮守でパワースポットとしても有名らしいです。し、知らなかった…。
小田原は古くから城下町・宿場町として栄えてきた土地なので、普段何気なく通り過ぎている場所にもたくさんの逸話があり、それを掬いあげて紐解いてもらえたのはとても興味深い時間でした。
さあ、準備万端で出発です!

文明の利器の実力を見よ!

今回の相棒はYAMAHAのYPJ。E-Bikeのライダーは私を含め3人でした。

私は先発隊でマイロードバイクの5人と一緒に電気の力を借りて粛々と走ります。
出だしのひと踏みからアシストが効くので思った以上にぐんっと進むのに慣れず、初めは少々焦りました。
でもしばらく走り、クセが分かればとっても快適!

風祭辺りからの国道一号線の緩い坂でも十分に楽だったのですが、本領発揮は箱根旧街道に入ってから。
先発隊には女性が2人いらっしゃいましたが、男性陣に負けじとグイグイと登り勢いが衰えません。
重力に愛されるわがままボディのワタクシ、心底登りが嫌いです。
いつもなら登り開始5分ともたず千切れてしまったでしょう。

ですが今日は一味違います。
アウターに入れたまま、平地からのままろくにギアチェンジもせず走ってました。
唸るモーター、捗る鼻唄。14%の坂を通過しても息一つ乱れません。

登りがキツイ旧街道の中でもトップクラスの激坂地点、イン側は20%を超えとも囁かれる箱根大天狗神社・鳥居前のカーブ。

この写真を撮り、水を飲んでからリスタート。後続車が怖いのでインベタで登ります。
もうご一行様はカーブの先まで進んでいたのですが、20回くらいペダルを回したら追いつきました☆という感覚です。
もちろんHighパワーモードですよ。モーターはとても頑張ってくれました。
ここを楽勝でクリアしても心拍が全く乱れなかったことにむしろドキドキしましたぜw

走り始めて30分もするとだんだん初対面の参加者さんとも打ち解けてきました。
電気の力で無敵を誇る私を陥れるべく何とかバッテリーを消耗させようとしたり、電源オフライドを提案されたり
いじられまくりです。オイシイオイシイ。
その内、走行中のモーター音で「あ、今モードを上げましたね?」なんて気付かれたりして
10%越えの坂をバンバン登っているのに、何その余裕!?と驚きです。恐るべしヒルクライマー!

甘酒でほっこり

七曲りを登り切り、休憩ポイントの甘酒茶屋に到着。
こちらは江戸初期から天下の険・箱根を越える旅人たちの疲れを癒してきた歴史あるお茶屋さんです。
現在の当主はなんと13代目だとか!

我々先発隊の到着後まもなく後発隊の皆さんも合流。
バテている人が全然いなくて、改めてまともに参加しなくて良かったと胸をなでおろしました。


振舞われたのはお店の名前にもなっている自慢の甘酒。
疲れた体に優しい甘さと温かさがじんわりと沁みます。

この後、店主の「箱根馬子歌」を披露していただき、この歌を歌いながら山を越えていった人々に思いを馳せました。
甘酒茶屋の隣にある資料館・休憩所はバイシクルピットにもなっていて工具や空気入れの貸し出しもできますよ!

このまま歴史ある建物の縁側でほっこりしたいところですが、先はまだ長いのです。
途中、お玉ヶ池に立ち寄り記念撮影をして、一路芦ノ湖へ!

ランチと箱根神社へお参り

お昼は箱根関所 旅物語館でおそばをいただきました。
こちらもバイシクルピットになっていて、自転車乗りに嬉しいサイクルラックも完備です!

たくさんいるのでぎゅうぎゅうですけどね…w

食後に少し散策して箱根神社へ向けてGO!…の途中で富士山が良く見える場所を求め湖畔へ降りたところ
シュッとした若者が近づいてきて、ガイドの佐々木さんに声を掛けます。…あ、Kinofitで有名な木下さんだ!
釣り好きな木下さん、本日はプライベートで芦ノ湖へ来たそうです。こんな偶然あるんですね。

次のポイントは箱根神社。
平日ですがさすがに人が多いです。ここでお参り組と休憩組に分かれます。

お参り組を見送って、私はワラビ餅と緑茶でほっこり。
皆さんここまで自力で走ってるのによく階段登る気になるなぁ、タフだなぁ…。

私のいる先発隊はE-Bikeは私だけ。
後発隊にはお二人いらっしゃったのでCycloneのキャップをかぶった(ありがとうございます!)ナイスガイにバッテリー残を確認したところ「60%くらいですね」とのこと。あれ?私もう半分ですけど??ちょっと焦る。
色々いじられてもやはり途中リタイヤは嫌なのです…。平坦なところはエコモードで走ってみよう。

仙石原で箱根の秋を感じる

芦ノ湖周辺の道は狭くて荒れていて、結構クルマも通る上にアップダウンもあるので少々走りにくいです。
だけど木々の隙間から見えるキラキラした湖面はとてもきれい。
湖尻で芦ノ湖から離れ、桃源台、レイクアリーナへと標高をジリジリと稼ぎ、一気に仙石原までのダウンヒル。

少し前まで台風被害で通行できなかったススキ野原にも観光客が大勢訪れていました。

ここまできたらこの度も終盤。帰路につきます、が!!
通常ならこのまま国道138号線を通って下るだけなのですが、こちらも台風被害で通行止めのまま。
なのでここから強羅経由で国道1号線に合流するとのこと。

強羅経由って簡単に書きましたけど2kmで122m upです。
最後の激坂に備え休憩を取った後、ミカン山のようなコンクリートに◎の滑り止め仕様のえぐい登り坂を進みます。
それまではバッテリーの減りを気にしてエコモードやスタンダードモードで走っていましたが、この坂が終わったら下るだけだしもう遠慮なくハイ!この日一番モーターが唸りました。

そして尊敬すべきはアシストもないのにグイグイと登っていく皆様。
特にご夫婦で参加されていた奥様がフラペだったので歴は浅いのだろうと思っていましたが、なんとまだロードバイクを買って3ヵ月とのこと。奥様が辛そうになると、ギアやシッティングポジションなど後ろから旦那様が的確なアドバイスをして、それに奥様が健気に応えるんです!愛のアシストに勝るものはありませんね。

ギリギリ小田原城とゴール

強羅を抜けると時刻は夕闇せまる16時。国道が通行止めなのもありクルマが多いです。
日中はぽかぽかと暖かかったのに日が落ち始めると気温もぐっと下がります。下り坂が続きブレーキを握る手も冷たくなってきました。
それでも耳付きウールニットキャップをかぶった頭はとても快適!耳と後頭部を保温すると寒さは激減しますね。
手前味噌なのは百も承知ですが。本当にいいモノ作ったなぁ、私!

YPJはSORAのワイヤーディスクブレーキを採用しているのですが、長い下りが続くとスピードコントロールがちょっとしんどいです。、車重がとても重いこと(正確な重さは分かりませんが、14kgあるファットバイクより重く感じました)と、普段は油圧ディスク搭載の自転車に乗っていることも影響して、指一本で制御できないどころかかなり握りこまないと止まらないことにストレスを感じました。
ちなみに、私の握力は両手とも32kg程度で、女性としては強い方です。

日が暮れきってしまう前に湯本の駅を通過してほっと一安心。
ここまできたらゴールはもうすぐです。
最後のチェックポイント、小田原城で記念撮影。

いい感じの空の色です~!

すぐにゴール地点の小田原なりわい交流館に到着。
交流館の中では熱いお茶を振舞っていただき冷えた体にはありがたかったです。
そして、モニターライドですからね。アンケート記入の時間です。

美味しい自然薯棒をモグモグしながらアンケートに答えます。
小田原 かまぼこ 発祥の店うろこきさん自慢の自然薯棒は、滋味豊かな自然薯に魚のすり身を合わせ、黒コショウを効かせた大人な味でした。ビールが飲みたい!

こうしてモニターライドは無事に終了。
このライドで様々な年齢やキャリアの方とご一緒でき、普段乗ることのない自転車に乗り、まったく新しい体験をさせていただきました。
とても楽しく過ごすことができたのも、スタッフの皆様の入念な準備・手厚い心配りと参加者の皆様の協力があってこそです。
かけがえのない時間をどうもありがとうございました。

皆さんもぜひ箱根に走りに行ってみてくださいね。
私はE-Bikeの恩恵を覚えているうちに行ったら大変なことになるんだろうなぁと思いつつ
でもあの楽しさをまた味わいたくて、すぐにでも走りに行きたいです。